便秘の原因として、食生活の欧米化により食物繊維の摂取が少なくなっていること、ストレスの多い社会になったこと、運動不足による腹筋力の低下などがあげられます。
便秘とは
一般に3日以上定期的に便が出ない排便障害を便秘といいます。
ただし、それ以上間隔があいても、規則的で、残便感や不快感がなければ便秘状態ではありません。
便秘にも種類があります
直腸性便秘-直腸に便が運ばれてさても便意を催さず、便が長く留まって起こる便秘です。便意が起こっても排便を我慢する習慣が続く事が原因で起こります。
療撃性便秘-ストレスなどにより、大腸が過剰に動きすぎて起こる便秘です。便が大腸をスムーズに通過できずに水分が吸収されすぎ、コロコロしたウサギのフンのような便になります。
便意は強いのですが、排便困難で残便感があります。
弛緩性便秘-大腸の動きが低下して起こる便秘です。高齢者や体力の落ちている人に多く、便意も弱いと言われています。
便秘を予防、改善するには
(食事の注意点)
●3食しっかり摂って十分な食事量と水分量を
特に高齢者は、食事量や水分摂取量が少なくなる傾向にあります。便のかさが減り、便に含まれる水分量が不足することは便秘につながります。
●食物繊維をたっぷりと
食物繊維は腸管を刺激し、腸の掃除をします。また、腸内細菌のバランスを改善します。
(便秘を予防できるライフスタイル)
●睡眠をしっかりとる●適度な運動をする●便意を我慢しない
●お腹に「の」の字を書くようにマッサージする
●朝起きたらコップ1杯の冷水を飲む(胃の弱い方はぬるま湯を)
生活を見直しても効果がない場合、薬局薬店の薬剤師に相談し便秘莱を上手に取り入れるとよいでしょう。
あまり、便秘がひどい場合は、医師の診察を受けるとよいでしょう。
医師の処方する便秘薬について
◆塩類性下剤(酸化マグネシウム、マグラックス、マグミットなど)
腸管内の水分量を増やすことにより、便をやわらかくして排便を促します。多めの水分とともに服用すると効果的です。
◆膨張性下剤(パルコーゼなど)
腸管内で水分を吸収して便の容量を増やし、腸管の運動を促進します。
◆刺激性下剤
大腸を刺激して排便を促します。
・アントラキノン誘導体(フォルセニッド、センノサイド、アローゼンなど)
連用すると耐性が生じて効き目が悪くなる傾向があります。腸が動きすぎて腹痛、吐き気を訴える場合があります。
・ジフ工ニール誘導体(ピコスルフアートナトリウム)
腸管の運動を高めたり、水分吸収を阻害して排便を促したりします。症状に応じて服用量を調節できる液剤があります。習慣性は少ないです。
・グリセリン完腸など
直腸粘膜を直接刺激して排便を促します。
◆漢方薬
大黄などの生薬が含まれているものが、便秘薬として使われています。
体の状態によっては適さない下剤もありますので、医師薬剤師に相談しましょう。
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