糖尿病かどうかは血液検査で、血糖値とHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)を測定するとわかります。血糖値はその名のとおり、血液内のブドウ糖の量で、食後は上がりますが、健康な人であればインスリンが分泌されてすぐに下がってきます。HbA1cは、赤血球の中にあるヘモグロビンというたんぱく質とブドウ糖が結びついた値です。食事の前後等の影響をうけず、過去1〜2カ月間の平均的な血糖値を反映します。数値が高いと慢性的な”高血糖”を意味します。HbA1cは糖尿病の診断時だけでなく、血糖コントロール状態の把握にも使われる指標です。
【糖尿病と診断される場合】
・HbA1cと血糖値がいずれも「糖尿病型」のとき
*HbA1cと血糖値を同時に測定すれば、1回の検査で糖尿病の診 断が可能です。
・血糖値を2回測定していずれも「糖尿病型」のとき
・血糖値が「糖尿病型」で「糖尿病の典型的症状(口渇・多飲・多尿・体重減少など)」または「確実な糖尿病網膜症」があるとき
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HbA1c |
血糖値(次の3つのいずれかを測定) |
空腹時血糖値
当日の朝ごはんを抜いて、空腹の状態で血糖値を測る |
随時血糖値
時間を決めずに血糖値を測る |
75gOGTT2時間値
ブドウ糖75gを飲んで、2時間後の血糖値を測る |
糖尿病型 |
(NGSP)
6.5%以上 |
126mg/dL以上 |
200mg/dL以上 |
200mg/dL以上 |
*HbA1cは、2012年4月から【NGSP:国際的に標準化された方法で測定した値】が使用されることになりました。測定方法の違いから、以前使用していた【JDS:日本国内で標準化された方法で測定した値】と0.4%の差があります。
HbA1cの値をみる時は【NGSP】か【JDS】なのかを確認しましょう。
糖尿病と診断されなくても、正常より明らかに高い血糖値状態を境界型(糖尿病予備群)と呼びます。境界型とは、今の生活をこのまま続けると、近い将来、糖尿病になったり、網膜症・腎症・神経障害などの合併症を起こしたりする可能性がある状態なので、安心できるということではありません。
食事、運動など日常生活に気をつけ、年に1回の定期検査を受けましょう。
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