花粉症は、体にとっての異物を体外へ排除しようと働く免疫機能が、花粉に対して過剰に反応して起こすアレルギー症状です。対症療法として、薬を使ってきりぬけることはできますが、より根本的な対策も必要です。それは、自律神経のバランスを保つ生活習慣と、食生活の改善によって、正常な免疫機能をとりもどすことです。
◇自律神経のバランスを保つ生活習慣を◇
・自律神経とは、昼間に活動する時に働く交感神経と夜にリラックスする時に働く副交感神経のことです。自律神経のバランスがくずれると、免疫機能が低下します。
・「早寝早起き」が大切−昔からよくいわれるおなじみのことばです。朝食をきちんと食べて体を目覚めさせ、交換神経にスイッチを切りかえます。夜ふかしは自律神経のリズムをみだしてしまいます。夜遅くまでのテレビやゲームや勉強で朝寝坊、というのはよくありません。特にこどもたちに注意してほしいことです。
・ストレスの解消と運動不足の解消を
ストレスがたまると自律神経の働きがみだれ、免疫の力が弱まります。じぶんなりのストレス解消法をみつけましょう。適度の運動は、血液の流れをよくし、代謝を改善して免疫力を高めます。
・時々腹式呼吸をしてリラックスする
鼻で大きく息を吸って、口から糸を吐くように少しずつ息を吐く腹式呼吸は、数回くりかえすと自律神経が整えられます。
◇食生活を見直して腸内環境を整えよう◇
免疫の力の70%は、腸がになっています。腸内細菌のバランスをとり、腸内環境を整えることが大切です。砂糖や脂質が多く高カロリーなファストフードやスナック菓子、ケーキなどは、とりすぎないこと。油脂は、大量の消化酵素を消費し、砂糖は、腸内のカンジダ菌をふやし、どちらも腸内環境を悪化させ、免疫力を弱めます。
・腸内環境を整えるのに良い食品
≪発酵食品≫ |
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納豆、ぬか漬け、しょうゆ、みそ、みりん、酢、塩麹、かつお節など |
≪食物繊維≫ |
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イモ類、豆類、海藻、野菜、きのこ、雑穀など |
≪野菜・果物≫ |
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人参、ほうれんそう、春菊、大根葉、小松菜、かぼちゃ、ニラ、ごぼう、リンゴ、みかん、柿など |
≪油脂類≫ |
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EPA、DHAの多い青魚、シソ油、エゴマ油 |
◇すぐに効果は実感できませんが、次第に症状は改善していきます。
心がけていきましょう◇