今年は曖冬ということですが、やはり寒い。この時季は皮膚が乾燥し、痒みが生じたりする方も多いと思います。そこで今回は皮膚乾燥についてのお話です。
【皮膚の構造】 皮膚は3層に分かれており、表面を覆っている部分が、表皮です。表皮の大部分が角質層ですが、角質層は主に角化細胞と、その隙間を埋めるセラミド(細胞間脂質)で構成されています。セラミドは細胞同士をつなぎ合わせ、肌の内側から水分が蒸発するのを防いだり、外的刺激から皮膚を守ったりしています。
【皮膚の役割l】 ・外的刺激から守る(紫外線、細菌、熱など) ・体温調節(発汗など) ・いらないものを排泄する ・感覚を感じ取る(暑さや寒さ痛みなど)
【どうして冬場は皮膚が乾燥しやすいのか?】 冬の皮膚の乾燥は気温も原因の一つです。気温が低くなると空気中に含まれる水分量が低下し空気が乾燥します。また寒くなると、体温を上げようと血管が収縮し、血液の流れが悪くなって皮膚に養分が行きわたりにくくなります。水分、養分が不足するとセラミドの働きも低下し、さらに肌の内側から水分が蒸発し、失われていきます。
【ケア】 〇石けんはよく泡立て、角質層を傷つけないようゴシコシ洗わす、やさしく洗いましょう。 〇エアコンの室内温度を低めに設定し、ぬれタオルや加湿器などを利用して室内の湿度を保ちましょう。 〇バランスの良い食事を摂りましょう。極端なダイエットや、偏食はよくありません。サバなどの魚に多く含まれるオメガ-3系の油はセラミドを作る材料になります。肉、野菜、魚とバランスよく摂りましょう。 〇睡眠不足も肌乾燥につながります。十分な睡眠をとりましょう。
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