お味噌汁やサラダなど、メニューの豊富さから普段の食卓に上ることも多いワカメ。
乾燥できることや運搬の容易さから食用としての歴史は古く、「古事記」や「万葉集」にもその名が出てきます。現在流通しているワカメは生ワカメ、干しワカメや塩蔵ワカメがあります。
産地は、北海道西部から九州までと幅広く、特に潮の流れの はげしい鳴門海峡の鳴門ワカメや、三陸外海の南部のワカメ(三陸ワカメとも呼ば れる)が有名です。
味噌汁やサラダに使われているのが「葉体」と呼ばれる部分で、茎の真ん中の部分は一般に「茎ワカメ」と呼ばれ、炒め物や煮物、漬物としても使われます。そして茎の下部にあるひだの部分は「めかぶ」と呼ばれ、
そのぬるぬるとした食感を生かして和え物や麺のトッピングとして活躍しています。
[栄養と効果効能]
食物繊維:ワカメには、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
フコイダンと呼ばれる粘り気のもとになっている成分は、免疫機能の向上やアレルギー予防の効果が期待されています。
また、同じく粘り成分の一種のアルギン酸には、高血圧予防の効果があるとされています。
カルシウム:人体に最も多く含まれるミネラルで、骨や歯を形成する成分の一つです。
なお、カルシウムの吸収にはビタミンDが必要なので、カルシウムを十分に摂取するだけでなく、ビタミンDもバランスよく摂る必要があります。
カリウム:ナトリウムを排出する働きがあるため、塩分の取りすぎやむくみの解消に効果が期待できます。
[選び方・保存方法]
生ワカメは肉厚で弾力のあるもの、乾燥ワカメは黒褐色でしっかり厚みがあるものがおすすめです。茎ワカメは厚みがあり、色は濃く、鮮やかな緑色のものを選びましょう。
保存方法は、塩蔵でない生ワカメは冷蔵しても3日ほどで粘りが出てしまうため、すぐに使わない場合は冷凍保存がおすすめです。茹でた後よく水気を切り、保存袋に小分けして冷凍します。
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