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じんま疹とは
皮膚の一部が突然赤くくっきりと盛り上がり、しばらくすると跡かたもなく消えてしまう病気です。人がイラクサ ( 蕁麻 ) の葉に触れると同様の皮膚症状が起こることからこの名前がつきました。大きさは1〜2mm程度のものから手足全体位のものまで様々です。大抵は痒みを伴いますが、チクチクとした痒みに似た感じや焼けるような感じを伴うこともあります。個々の皮疹 ( ブツブツや赤み ) は数十分から数時間以内に消えるのが普通ですが、中には半日から1日くらい続くものもあります。症状が激しい場合には次々と新しい皮疹が出没し、常に皮疹が現れているように見えることもあります。 |
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じんま疹が起こる仕組み
皮膚の血管の周りには、肥満細胞と呼ばれる細胞が散らばっていて、この細胞は刺激をうけると化学伝達物質を放出します。主な物質はヒスタミンと呼ばれるもので、皮膚の血管に働くと血管を広げ、血漿を血管の外に漏れ出しやすくします。その結果として皮膚が盛り上がり、赤い膨らみとなるのです。またヒスタミンは痒み神経を刺激するため痒くなります。 |
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種類
原因により 「 アレルギー性じんま疹 」 と 「 非アレルギー性じんま疹 」 に分類されます。 |
● 「 アレルギー性じんま疹 」
アレルゲンとなる物質が体内にはいると抗体ができ肥満細胞に付着します。再び同じアレルゲンが入ると抗原抗体反応(アレルギー反応)がおこり肥満細胞が活性化されてヒスタミンが放出され発症します。アレルゲンとして食べ物、薬剤が多くあります。
● 「 非アレルギー性じんま疹 」
アレルギー性の反応がないじんま疹をいいます。
温熱、慣例刺激、光刺激、汗やストレスなどによるじんま疹で作用機序がわかってないのが多いです。 |
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また経過により発症して1ヶ月のものを 「 急性じんま疹 」 、1ヶ月以上経ったものを 「 慢性じんま疹 」 に分類します。 |
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治療
じんま疹の治療の第1は、できるだけ原因・悪化因子を探し、それらを取り除く、または避けるようにすることです。第2は薬による治療です。ヒスタミンの作用を抑えるために、抗ヒスタミン薬または抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー薬が用いられます。これらの薬はじんま疹の種類によらず効果が期待できます。副作用としては、人により眠気を生じやすいことなどがあります。
生活上の注意点としては、じんま疹の悪化因子となりやすい疲労やストレスをできるだけ溜めないようにする、魚介類や肉類はできるだけ新鮮なものを摂るようにする、防腐剤や色素を含む食品を控えめにする、などがあります。 |
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