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貧血とは
貧血とは、赤血球数あるいはその中のヘモグロビン=血色素(酸素を運ぶ蛋白)の量が正常値よりも低い状態のことです。
ヘモグロビンは肺から酸素を受け取り、血流にのって全身に酸素を運んでいます。なんらかの原因で、赤血球数やヘモグロビンの量が少なくなると、全身に酸素がいきわたらず、動悸・息切れ・顔色が青くなる・めまい・疲れやすい・体がだるいなどの症状が起こります。 |
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鉄欠乏性貧血とは
貧血の8割以上が鉄不足による「鉄欠乏性貧血」です。
鉄はヘモグロビンを作るのに、必要不可欠です。
体の中で鉄が最も多く含まれているのは、赤血球のヘモグロビンで、全体のおよそ65%を、次に肝臓などに貯蓄されている鉄(貯蔵鉄)で、約35%を占めています。鉄は食事によって外から入ってきて、尿や便、汗、女性では月経によって体の外に排出されます。月経過多・慢性的な出血・成長期や妊娠による鉄需要量の増大などが原因で鉄の吸収と排出のバランスが崩れると、鉄不足となります。 |
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症状
鉄欠乏性貧血では貧血の一般的な症状に加えて口角炎、舌炎、爪の異常、異食症(氷や生米など食品でないものを異常に欲しがる)などが見られることもあります。 |
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診断
血液検査にて 血中フェリチン濃度の低下
ヘモグロビン量 Hb
男性 13g/dl未満 女性 12g/dl未満 妊娠中の女性 11g/dl未満
ヘマトクリット Ht
男性 42%未満 女性 38%未満
※妊娠すると鉄が失われやすいため、妊娠中の女性は基準値が異なります。
フェリチンとは鉄を貯蔵しておく蛋白のこと。
ヘマトクリット値とは、血液に占める赤血球の容積の割合 % |
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治療
鉄欠乏性貧血と診断された場合、鉄不足の原因をつきとめることが大切で、他の病気(胃ガン、大腸ガン、胃潰瘍など)があれば、それらの治療をうけ、他に病気がない場合は以下の方法で鉄を補います。
- 鉄を多く含む食事に心がける。
(ビタミンCは鉄の吸収を助けるため、いっしょにとるよう心がける。)
- 鉄剤をのんで体内の鉄を補う。
(・薬は5〜8ヶ月、のみ続ける。
血液中の鉄が不足すると貯蔵鉄が使われるため、貯蔵鉄が完全に回復するには、かなりの期間がかかる。
・副作用が現れたら、医師に相談する。)
☆鉄のサプリメントを自分の判断で服用するのは注意が必要です。体内に多すぎても健康を害することがあるからです。 |
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