骨は「硬くて変化がない」というイメージですが、「壊す」と「つくる」という骨代謝(こつたいしゃ)をくり返し、常に新しくつくり変えられています。 骨を「壊す」作用が高まったり「つくる」作用が低下すると、骨がスカスカになり、もろくなります。このような状態を「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」といいます。「骨粗鬆症」になると骨折しやすくなります。
<分類> 閉経後骨粗鬆症 女性ホルモンのエストロゲンには骨の破壊を防ぐ働きがあります。閉経によりエストロゲンの分泌が激減し、急激に骨量(骨の中に含まれるカルシウムなどの量)が減少しておこります。 老年性骨粗鬆症 年をとっていくとカルシウムが不足になりがちで骨を「つくる」作用よりも「壊す」作用のスピードの方が速くなるためおこります。 二次性骨粗鬆症 慢性腎不全やホルモンの異常または薬物などによっておこります。
<予防> ●食事は片寄らず、栄養のバランスを考えて摂る。 (特に骨の原料となるカルシウムを多く含んだ乳製品、魚介類、大豆食品、青菜、海藻は積極的に摂る。)
●戸外に出て、日光を浴び、適度な運動をする。 (日光を浴びることで、体内でカルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくることができる。また、適度な運動は骨によい刺激となり、骨量を増加させる。)
●禁煙する。(喫煙はカルシウムの吸収を悪くする) ●多量の飲酒をつつしむ。(アルコールはカルシウムの吸収を妨げる。)